
カナダらしい田舎の空気と歴史ある暮らしに触れられる、キッチナー近郊の魅力を、初めての人にもわかる言葉で紹介します。
目次
そもそもメノナイトって何?

メノナイト(Mennonites)は、16世紀の宗教改革期に生まれた「アナバプテスト(再洗礼派)」の流れをくむキリスト教の一派です。大きな特徴として、幼児洗礼ではなく「自分の意思で信仰を選んでから洗礼を受ける(成人洗礼)」という考え方があり、信仰と生活を結びつける姿勢が強いことで知られています。名前の由来は、オランダの宗教指導者メノ・シモンズ(Menno Simons)にあります。
ここで大事なのは、「メノナイト=みんなが馬車で移動して、同じ服装」という単純なイメージではないこと。メノナイトには多様なグループがあり、現代的な生活を送る人もいれば、より伝統的な暮らしを守るOld Order(オールドオーダー)のコミュニティもあります(後者は車ではなく馬車を使うことが多いです)。
なんでキッチナー周辺にメノナイト文化が残っているの?
オンタリオのこのエリア(ウォータールー・リージョン)は、北米でもメノナイトの歴史が濃い地域のひとつです。背景には、18〜19世紀にかけて北米へ移住したメノナイトの人々の流れがあります。
特にウォータールー地域では、1800年代初頭にペンシルベニアから移ってきたメノナイト系の入植が地域形成に大きく関わりました。彼らは農業を基盤にコミュニティを作り、のちの村や街の発展にも影響を与えます。
だからこの周辺は、「カナダの中にある、もう一つの時間の流れ」を感じやすい。観光地として作られたテーマパークではなく、いまも生活が続いている場所だからこそ、空気に説得力があります。
よく聞かれる!アーミッシュとメノナイトの違い

日本語だと「アーミッシュ」の方が先に知られていることが多いのですが、両者はルーツが近い親戚のような関係です。歴史的には、17世紀末(1690年代)にメノナイトの内部から分かれてアーミッシュが形成された、と説明されることが多いです(指導者ヤーコプ・アマンの名に由来)。
ただ、ここも「一括りにしない」が大切。どちらも多様で、地域やグループごとに生活スタイルや考え方は幅があります。
このツアーの主役:セントジェイコブズ&カバーブリッジ
1)セントジェイコブズ・ファーマーズマーケット(St. Jacobs Farmers’ Market)
この日帰り旅の出発点にぴったりなのが、セントジェイコブズ・ファーマーズマーケット。地元の食材・焼き菓子・クラフト・日用品まで、買い物そのものが観光になるマーケットです。

公式情報として、マーケットは木曜と土曜に開催されています(時間は季節等で変更されることがあるので、行く前に公式で最新確認が安心)。
また観光局系の情報でも、セントジェイコブズ周辺が「農とクラフトのエリア」として紹介されていて、日帰りで“田舎の魅力”を体験しやすい場所として扱われています。

このマーケットで私が好きなのは、「買う理由が、安いからだけじゃない」ところ。
この土地で育って、この土地で作られたものが並ぶので、買い物がそのまま地域理解になります。たまご1つでも、味や色が違う!ハムやソーセージもスーパーとは比較にならないぐらい美味しい。無農薬で、あきらかに人口着色料など使用していないのが目で感じられるほどこのマーケットで扱っている商品は素晴らしいです。トロントの多国籍な都市体験とは別の、オンタリオらしい温度感。
旅のコツ(混雑回避)
土曜は特に賑わうことが多いので、朝早めに入ると歩きやすいです。ゆっくり見たい人ほど、早い時間スタートがマスト!
2)West Montrose Covered Bridge(Kissing Bridge)

マーケットの次に連れて行きたいのが、グランド川にかかる木造の屋根付き橋、West Montrose Covered Bridge。通称キッシングブリッジとして親しまれています。
この橋は1881年に開通したとされ、オンタリオ州で現存する数少ない(そして『最後の歴史的木造屋根付き橋』として語られることも多い)貴重な存在です。
地域のランドマークとして保存され、今も人々が行き交う現役の場所なのがまた良い。
橋をくぐる瞬間は、ちょっとしたタイムトンネル。外の光がスッと細くなって、木の匂いと静けさが増す。写真で見るより、体感が強いスポットです。
3)馬車(ホース&バギー)に出会えるかもしれない理由

このエリアでは、オールドオーダー系のメノナイト・コミュニティが今も暮らしており、馬車で移動する姿を見かけることがあります。大学アーカイブ等でも、地域のオールドオーダー・メノナイトの存在が整理されています。
見かけた時に大事なのは、観光の被写体として雑に消費しないこと。ここは誰かの生活圏で、私たちはお邪魔している側。
写真を撮りたい時は、距離感と配慮を。相手が嫌がる雰囲気ならカメラを下げるのが一番スマートです。
Toronto KiKiのプライベートツアー
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セントジェイコブズのマーケットを起点に、カバーブリッジ、季節の景色(秋は紅葉、冬は澄んだ空気、春夏は農の色)まで、その日の天気と混雑を見てベストな順番でご案内します。お問い合わせはToronto KiKi公式サイトからどうぞ。


