
セントローレンス川にペンギンがいると知って驚く人は多いでしょう!でも、ご注意ください。南極でよく見かける典型的なペンギンではなく、非常に特殊な種、リトルペンギンです。
目次
『え、セントローレンス川にペンギン?』から始まる二度見体験

セントローレンス川にペンギンがいる、と聞いて驚く人は多いはず。南極の氷原をよちよち歩く、あのペンギンを想像してしまうから。
でも、ここで出会えるのは別枠の主役。現地で「プチ・ピングワン(petit pingouin=小さなペンギン)」と呼ばれる、北大西洋の海鳥です。しかも、会えるのは春の短い期間だけ。だからこそ、旅の予定表に入れた瞬間からワクワクが始まります。
正体は「飛べるペンギン」オオハシウミガラス

まず大事なポイントをひとつ。フランス語の「pingouin」は、南極のペンギンではなく、ウミスズメ科の海鳥を指す言葉として使われます。セントローレンス川で話題になるリトルペンギンは、正確には Razorbill(学名 Alca torda)、日本語でオオハシウミガラス。
見分け方は簡単で、繁殖期にくちばし周辺にはっきり出る白いライン。黒白のコントラストがくっきりしていて、遠目でも「おっ、あれだ」と分かるビジュアルです。
舞台はイル・オー・グリュ諸島

物語の舞台は、ケベック・シティから車で行ける距離にあるベルティエ・シュル・メール(Berthier-sur-Mer)周辺。そこからクルーズで向かうのが、イル・オー・グリュ諸島(L’Isle-aux-Grues archipelago)。
ハイライトは、川の真ん中にぽつんと立つ岩礁「ピリエ・ド・ボワ(Pilier de Bois)」。ここが、春になるとリトルペンギンたちの帰省先になります。
ものすごい数のリトルペンギンが空中を飛び回り、海に潜ったり、よちよちあるきもかわいい姿が見れます。
春の短い繁殖シーズン

このコロニーが特別だと言われるのは、「北米でもかなり内陸寄りで観察できる繁殖地」だから。現地記事でもここだけの機会として紹介され、毎年、数百羽規模で岩に集まる様子が語られています。
そしてここが、旅心に火をつけるポイント。彼らは一年中ここにいるわけじゃない。短い繁殖期のために戻ってきて、季節が進むとまた海へ散っていく。つまり「見られるのは数週間〜初夏の限られた期間」。
激レア限定ツアーになります!!
忠実な恋人たち—毎年同じ相手に会いに帰るロマン

オオハシウミガラスは、長期的なペア関係を築きやすい鳥として知られています。繁殖地に戻ると、くちばしを触れ合わせたり、羽づくろいをしたり、研究者が「挨拶の儀式」と呼ぶような行動を見せることもあるそう。再会の仕草が、やけにドラマチックなんです。
「冬の間は別々、それでも春にまた会う」そんな物語が、川の真ん中の一本岩で、毎年くり返されていると思うと…ロマンが過剰供給です。
小さいけどガチ海のハンター

見た目はかわいいのに、中身はガチの海のハンター。主食は小魚で、イカナゴ(サンドイール系)などの群れを追って潜り、獲って、戻る。小さな体で、水の中では別人格のように機敏です。
そして「ペンギンっぽい」のに、彼らは飛べます。水面すれすれを飛ぶ姿が見られたら、たぶん一生忘れません。
リトルペンギンクルーズという体験

この体験の入口は、マリーナ・ド・ベルティエ・シュル・メールで、所要は約5時間。潮や海況で変わる、と案内されています。
しかも観察ガチ勢に優しい。クルーズには、ナチュラリスト(自然解説者)が同行し、鳥の習性や海の読み方を解説してくれるスタイル。双眼鏡で眺める時間が、ただの鑑賞ではなく「理解」に変わっていきます。
知らないケベックに出会う寄り道力
このクルーズの良さは、目的地だけじゃなく行く道中も旅として成立すること。島々の間を抜けながら、川が急に海っぽく見えてきて、空の広さが増していく。
「観光地の有名スポット」じゃないのに、なぜか記憶に残る。むしろ、知られていないからこそ刺さるタイプの絶景です。

行く前のメモ
・時期:クルーズの提供期間は、例として5月中旬〜6月末の設定が案内されています(年によって変動)。
・装備:双眼鏡があると「くちばしの白いライン」まで見えて満足度が跳ねます。現地記事でも双眼鏡が勧められています。
・服装:水上は風が強い日があるので、防風の上着はマストです。
南極じゃない「ペンギン体験」が、カナダ旅を濃くする
ペンギンに会うって、遠い世界の話だと思っていました。
でもセントローレンス川では、春の短い期間だけ、それが現実になる。しかも相手は「飛べるペンギン(と呼ばれる海鳥)」。舞台は、川の真ん中の一本岩。旅の写真がちょっとしたドキュメンタリーになります。
旅は点ではなく線になる
私がこのリトルペンギン体験に惹かれたのは、動物が可愛いからだけじゃありません。実際に船に乗ってリトルペンギンを見た時の感動は今も目に焼きついています。このリトルペンギンの岩に行く途中の島も実はものすごく歴史に関わる重要な存在だったことも知ることができました。
季節、場所、再会、旅立ち——自然の出来事がちゃんとストーリーになっていて、旅が「点」ではなく「線」になるから。
そしてこの「線で旅をつくる」のは、トロントでも同じ。街歩き、景色、ごはん、カルチャー、そして物語。あなたの好みに合わせて、行ってよかったが積み上がるルートに編み直すのが、私のトロントガイドの仕事です。
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